メーカー/原産地 | 国内 | 商品の状態 | 新品 |
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発送国 | 国内 (日本) | ||
材料/素材 | 日本庭園集成・6冊/中村昌生監修/数寄の庭・玄関の庭・坪庭・茶庭・灯籠・蹲踞と鉢前/定価合計234840円/新しい視点から捉えた詳細な実測図 商品説明 日本庭園集成・6冊/中村昌生監修/数寄の庭・玄関の庭・坪庭・茶庭・灯籠・蹲踞と鉢前/定価合計234840円/新しい視点から捉えた詳細な実測図付 1992年- 200P程度 30.5㎝*39cmの大判です。いわゆる豪華本ですね。部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。 西澤 文隆 おわりに 「日本庭園集成」と銘打つからには、古から現代に至る庭園全般に亙って集大成すべきものと思われるが、本集 成は『数寄屋建築集成」の続巻とも言うべきものであるから、数寄屋建築にまつわる庭園を主体として採り上げ ている。その意味では現代に作られた数寄の庭も含めて気の付いたものは概ね集めた積りである。但し坪庭については既に余りにも多くの本が出されており、その踏襲に終るのは残念とあって、建築が一般の通念では数寄屋と称せられない現代建築の中庭まで幅を拡げた。むしろ全般にその方へ逸脱していった方が現代日本の庭園集成 になりうる可能性があるように思うのだが、『数寄屋建築集成』に顔を立てて穏当な選択を行った。本来数寄屋建 築は構造が木造りである必要はなく、鉄筋コンクリート造りであっても、透けて腸たけた建築で、発想が至るところに人知れずちりばめられている建築であれば数寄屋建築だと思うのだが、坪庭を除いては逸脱を思いとどまったのである。 既に『数寄屋建築集成』では『数寄屋門』で「仕切る空間の中で」、『総合作例集全国編』で「数寄屋の庭」、『日本庭園集成』では『数寄の庭』で「数寄の空間と造型」、『玄関の庭』で「アプローチの空間と造型」、『坪庭』 で「坪庭の空間と造型」、『茶庭』で「茶庭について思うこと」を書いているので、私の書いたものだけを通読していただいても数寄屋にまつわる庭とはどのように在りたいと私が考えているかはわかっていただけるのではないかと思う。数寄屋という言葉は既定の事実のように使い馴されていて、どの人の考えも当らずといえども遠からずの感がある。それだけに日本人にとっては数寄屋という言葉は馴染み深いもののようだ。書院造りのように堅く格式張らず、茶室のように囲い込まれず、からりと晴やかに透けて奥深く陰翳の中へ浸透していくような、しっとりとした住い―艶というよりは更に晴々しくつややかな世界。そこまでは一般が認識するところだが、そ の中に秘められた細部の細部に至るまでの彫琢、そこに飛翔する思い切った発想が、人知れずちりばめられてい る所までは気がついていないようだ。庭もこれとバランスを取って細部の細部に至るまで心入れがなくては数寄 屋の庭とは称し難い。敷地全体が響き合って、人が歩むに従って快く展開していく空間でなければならない。中 村昌生先生が『数寄屋建築集成細部集 外廻りの技法』で述べておられる文章を引用させていただく。 「数寄屋建築の魅力、特有の雰囲気といったものは決して外観や座敷や茶室だけから醸成されるものではない。 例えば玄関に立ち、廊下を通り、階段を昇降し、手洗へ行く、随所で経験する雰囲気が重なり合って、全体の魅 力を形成し、人に迫ってくるものである。」 この言葉は正に庭園にも当てはまる。人は庭の中を歩む。腰掛で休む。茶室入りして茶を楽しむ。外界から切 り離された空間であるが壁は薄く、日のかげりゃ暖かな日射、鳥のさえずりまで感じられる世界である。座敷に 座って晴々と開け放された庭と一体化する。庭は細部に至るまで発想され、彫琢され、而もそれをさり気なく隠 しておおどかに感じさせながら隅々まで心の行き届いた風情の中にある。これこそ数寄屋の庭と呼ぶべきか。 ともすれば庭を自然そのものと勘違いする人がいる。なるほど庭は自然そのものを使って、さも自然らしく作 りなされる。但しそれはあくまで人間の創造物であって自然そのものではない。完全に飼い馴された自然であり、 室内化された自然と呼んでよい。建具を全面開放して一体化した中で室ともなく庭ともなく、空気の中に心を漂 わせることが出来るのもそのためである。 人は庭を作る時、それが四、五年経って庭木が互いに馴染み合い、地面の苔も深々と生育した中にヒコバエの 芽が生々と光り、ぎこちなさが全く消え去った自然の状態を想い描きながら作る。作った人と使う人が同じ場合 はよいが住む人が作った人の心を十分に解しない場合惨憺たることになる場合が多い。もしその人が庭に対して深い愛情を抱いていれば、たとえ作った人の心がわからなくて違う庭に変貌することはあっても、それなりに艶やかな庭として生存しうるのだが、愛情の少ない人が多いということは困ったことである。住む人が愛情さえ持ち続けてくれれば何代にも亙って庭は健在でありうる。作られた時とは全く違う庭になることはあってもである。 それは自然を主材料とする庭に於ける宿命みたいなものだ。もし作った時のままに凍結させたいなら、石と白砂を主体とする枯山水より手はあるまい。それだけに枯山水は固く、数寄屋の庭に見るような艶やかさや柔らかさはない。池泉庭園では池の形が変貌してしまうということは少ないが、木は生長するから思わぬ風景になってしまうことが多い。 特異の例として西芳寺庭園がある。夢窓国師が造園したのは白砂の中に盆栽よろしく木の枝を引っ張ってたわめ た、およそドライな庭であったようで、下の庭では舎利殿、湘南亭、邀月橋(橋亭) 、 西来堂、潭北亭、嘱精亭、方丈が輪奥の美をなしていて、おそらく中国の庭に近かったろう。 今はこれらの建物はすべて無く白砂の面もない。 亭々と聳える樹林の下に一面の万年苔に覆われて何とも美しく透けた庭となっている。それは自然が作り出した庭のように見えるが、庭をこよなく愛する人々が何代にも亙って自然と協力して作り上げていった庭である。滝は度重なる洪水によって流されその影もない。池のみが健在で初元のままの形をとどめている。これは正に稀有なことで他に例を見ないが、本来庭は細やかな注意を怠らず愛情を持ってはぐくみ育てるのでなければ常に消去る運命にある。庭の色艶はフォローする人々によってこそ光り出るものである。人の意志によって一方的に飼い馴そうとしても駄目で、自然をよく知って自然と協力して育てるより手はないのだ。建築も入念な手入れは必要だが、深い庇で保護されているだけに楽で、庭のように一寸油断すれば自然の猛威の下、たちまち荒廃の憂き目を見るということはない。 ゆうパックでの発送となります。 品ですので傷・黄ばみ・破れ・折れ等経年の汚れはあります。外箱傷、小汚れ。各冊外箱の背表紙に管理ラベル。巻末にラベルはがし跡あり。ご理解の上、ご入札ください。 もちろん読む分には問題ありません。4241 注意事項 できる限りスムーズな取引を心がけておりますので、落札後2日以内にご連絡頂きますようお願い致します。 評価が悪い方からの入札は固くお断りします。評価の悪い方が入札された場合には予告なく削除する場合があります。 細部に至るまではチェックしておりませんので、書き込みや蔵書印等ある場合があります。ご理解の上、ご入札ください。 かんたん決済でお支払いいただいた場合には審査完了後の発送となります。 商品は入金確認後、通常1-2営業日中に発送させていただきますが、土日を挟む場合には、週明けの発送となる場合があります。 高額本や大きい本・厚いは本等はゆうパックにて発送いたします。 レターパックにつきましては日時指定はできません。 商品が届きましたら、お手数ですが受取連絡を行ってくださいますようお願いいたします。なお発送後数日経ちますとヤフーから自動で受け取り催促メールが届きますが、受取連絡はもちろん商品を受け取っていただいてからで結構です。こちらの商品案内は 「■@即売くん5.30■」 で作成されました。 この他にも出品しておりますので宜しければご覧ください。 |
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商品満足度
4.1 -
採点分布
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5つ★
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4つ★
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3つ★
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2つ★
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1つ★
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5つ★
項目別評価
- つけ心地
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満足です
96%
- 発色の良さ
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満足です
95%
- 盛れ感
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満足です
91%
- つけ心地
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- 満足です
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- イマイチ
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- 発色の良さ
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- 満足です
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- イマイチ
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- 盛れ感
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- 満足です
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- イマイチ
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